
読書感想文って何を書けばいいの?おもしろかったでいいのかな?
夏休みのある日、原稿用紙を前にした子どもが困った顔でこちらを見ます。

どうやって教えたらいいんだろう。
子どもの読書感想文を前に、そんな悩みを抱えている保護者の方も多いのではないでしょうか。
特に小学校低学年は、自分の気持ちを文章で表現することに慣れていないため、なかなか書き始められないことも珍しくありません。
小学生の読書感想文は、いきなり原稿用紙に向かうのではなく、「なぜその本を選んだのか」「どの場面で心が動いたのか」を順番に整理していくだけで、ぐっと書きやすくなります。
この記事では、小学生の読書感想文を親子で無理なく進める5つのステップを紹介します。
- 小学生の読書感想文を書く5つの手順
- 読書感想文が書きやすくなる3つのコツ
- よくある質問
- 読書感想文がぐんと書きやすくなる!普段からできる親子の習慣
書き出しや終わり方の例文はもちろん、子どもの気持ちを引き出す声かけのコツも紹介します。
「何を書けばいいの?」と悩んでいたお子さんも、自分の言葉で読書感想文を書けるようになりますよ。
夏休みに家で過ごす時間が増える時期は、子どもが夢中になれる遊びを準備しておくのもおすすめです。
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小学生の読書感想文を書く5つの手順

「さあ、読書感想文を書こう!」と原稿用紙を広げても、何から書けばいいのかわからず手が止まってしまう子は少なくありません。
実は、読書感想文は最初から文章を書き始める必要はありません。
- 「なぜこの本にしたの?」を考える
- 読みながら「心が動いたページ」に付箋やしおりをはさむ
- 読み終わったら親子でお話タイム
- メモを文章にする
- 最後に読み返して完成
ここでは、親子で無理なく進められる5つの手順を紹介します。
①「なぜこの本にしたの?」を考える
読書感想文は、本を読み終わってから書き始めるものだと思われがちですが、実は本を「選んだ」ときから始まっています。
「どうしてこの本を選んだの?」「表紙を見てどんなお話だと思った?」という気持ちは、そのまま読書感想文の書き出しになります。
例えば、こんな会話をしてみましょう。

どうしてこの本を選んだの?

表紙のねこがかわいかったから!

いいね!それも本を選んだ理由だから、最初に書いてみよう。
「読む前の気持ち」を書いておくと、読み終わった後の感想との違いも書きやすくなります。
タイトルや表紙を見て想像したことも立派な感想です。
- 「○○が出てくるお話だと思った」
- 「楽しそうなお話だと思って読みたくなった」
- 「どんな結末になるのか気になった」
- わたしは、表紙の絵が楽しそうだったので、この本を選びました。
- タイトルを見て、どんなお話なのか気になったので読んでみようと思いました。
- わたしは動物が好きなので、この本を選びました。
- 読む前は、○○のお話だと思っていました。

「本を選んだ理由」に正解・不正解はありません。「おもしろそうだった」「表紙が好きだった」など、小さなきっかけでも立派な読書感想文の材料になります。
②読みながら「心が動いたページ」に付箋やしおりをはさむ
本を読み終わってから「どこが印象に残った?」と聞かれても、意外と思い出せないものです。
そこでおすすめなのが、「あとでもう一度見返したい!」と思ったページに付箋やしおりをはさんでおくこと。
「びっくりした」「笑った」「悲しかった」「すごい!と思った」など、心が動いたページがあれば目印をつけておきましょう。
例えば、こんな声かけがおすすめです。

『ここ好き!』って思ったページがあったら、付箋を貼ってみようか。

ここ!この場面がおもしろかった!

いいね!あとで『どうしてそう思ったの?』って一緒に考えてみよう。
付箋を貼る目的は、感想を書くことではありません。
「ここで何か感じた!」という気持ちを忘れないようにすることが大切です。
あとで付箋を見返しながら理由を考えるだけで、「何を書けばいいかわからない…」という状態を防ぎやすくなります。
小学校低学年のお子さんなら、最初から最後まで一人で読ませるのではなく、親子で一緒に読んでみるのもおすすめです。
③読み終わったら親子でお話タイム
本を読み終わったら、いよいよ読書感想文…ではありません。
まずは、親子で本について話す時間を作ってみましょう。子どもと会話をすることで、頭の中にある「思ったこと」や「感じたこと」が整理され、文章にしやすくなります。
「どうだった?」と聞くだけでは、「おもしろかった!」で終わってしまうことも少なくありません。
そこで、答えやすい質問をしてみるのがおすすめです。

一番好きだった場面はどこ?

○○が△△したところ!

どうしてそこが好きだったの?

勇気があってかっこいいと思ったから!

その気持ちをそのまま書けば、読書感想文になるよ。
ほかにも、こんな質問がおすすめです。
- 一番びっくりした場面はどこ?
- 自分だったらどうすると思った?
- 一番心に残った言葉は?
- 登場人物の中で一番好きなのは誰?その理由は?
- 読む前の印象と読んだ後で変わったことはある?
- この本を友だちにすすめるなら、どんなふうに紹介する?
- もし続きがあるとしたら、どうなると思う?
答えがすぐに出なくても大丈夫です。親子で会話をしながら少しずつ気持ちを引き出していくことで、「書くことがない」が「これなら書けそう!」に変わっていきます。
④メモを文章にする
いよいよ読書感想文を書き始めますが、いきなり原稿用紙に書くのはおすすめしません。
頭の中で考えながら原稿用紙に書こうとすると、「何を書けばいいかわからない」と手が止まってしまいがちです。
まずは、これまでに考えたことをメモにまとめてみましょう。
例えば、こんなふうに箇条書きで書くだけでも十分です。
- この本を選んだ理由
- 心に残った場面
- その場面で思ったこと
- 読み終わって感じたこと
メモができたら、その内容を文章につなげていきます。

『勇気があってかっこいいと思った』って言ってたよね。

うん!

じゃあ、『わたしは○○が勇気を出した場面が一番心に残りました。勇気があってかっこいいと思ったからです。』って書くのはどうだろう。
子どもが話してくれた言葉を、そのまま文章にしていくだけで読書感想文は完成に近づきます。
最初からきれいな文章を書こうとせず、「話したことを文章にする」という気持ちで進めると、ぐっと書きやすくなります。
「何を書けばいいかわからない」というときは、まずは『気持ち発見シート』を使ってみましょう。
※まだ字を書くのが大変なお子さんは、保護者の方が代わりに書いても大丈夫です。大切なのは、お子さんが感じたことを言葉にすることです。
⑤最後に読み返して完成
読書感想文を書き終えたら、そのまま提出するのではなく、一度読み返してみましょう。
声に出して読んでみると、「ここは言葉が続いていて読みにくいな」「書き忘れがあった!」など、自分では気づかなかったことが見つかることがあります。
最後に、次のポイントをチェックしてみてください。
完璧な読書感想文を目指す必要はありません。最後に親子で一緒に読み返す時間を作ることで、「ここまで頑張って書けたね!」と達成感を味わえることも大切です。
読書感想文が書きやすくなる3つのコツ

5つの手順で読書感想文の材料が集まったら、あとは文章にまとめていくだけです。
とはいえ、「あらすじばかりになってしまう」「何を書けば原稿用紙2枚になるのかわからない」と悩むお子さんも少なくありません。
ここでは、読書感想文がぐっと書きやすくなる3つのコツをご紹介します。
- 文章の構成と割合を意識すると書きやすい
- あらすじを書きすぎない
- 自分の体験につなげる
少し意識するだけで、自分の気持ちが伝わる読書感想文に近づきますよ。
読書感想文は、上手な文章を書くことが目的ではありません。
「本を読んで自分がどう感じたか」を伝えることが、一番大切なポイントです。
①文章の構成と割合を意識すると書きやすい
読書感想文を書き始めると、「何をどれくらい書けばいいの?」と悩んでしまいますよね。
そんなときは、最初から原稿用紙を埋めようとするのではなく、どんな内容をどれくらいの割合で書くかをイメージしてみましょう。
特に、小学校低学年で原稿用紙2枚程度の読書感想文なら、次のような割合を目安にすると書きやすくなります。
| 内容 | 割合の目安 |
|---|---|
| 本を選んだ理由・読む前の気持ち | 約10% |
| 心に残った出来事・場面 | 約30% |
| そのとき感じたこと・考えたこと | 約40% |
| 読み終わって学んだこと・これから | 約20% |
※割合はあくまでも目安です。ぴったりこの通りに書く必要はありません。
一番大切なのは、「自分がどう感じたか」をしっかり書くこと。
読書感想文は、あらすじを長く書く作文ではありません。
「この場面でびっくりした」「主人公を応援したくなった」「自分も同じような経験があると思った」など、その本を読んで心が動いたことを書くことが、読書感想文らしい文章につながります。

迷ったときは、「出来事を書く」よりも「そのときの気持ちを書く」ことを意識してみてくださいね。
②あらすじを書きすぎない
読書感想文でよくあるのが、本の内容を最初から最後まで説明してしまうことです。
もちろん、心に残った場面を伝えるために少しあらすじを書くのは問題ありません。
ただし、あらすじばかりになってしまうと、「感想」が少なくなってしまいます。
大切なのは、「何があったか」ではなく、「そのとき自分がどう感じたか」を書くことです。
例えば、こんな違いがあります。
❌ あらすじだけになっている例
主人公は友達を助けました。そのあと、みんなで仲良く遊びました。
⭕ 感想が入っている例
主人公が勇気を出して友達を助けた場面が、一番心に残りました。私だったら怖くてすぐには行動できないと思ったので、「すごいな」と思いました。
出来事を少し説明したあとに、「私は〜と思いました」「なぜそう思ったのか」を続けるだけで、読書感想文らしい文章になります。

迷ったときは、「その場面で、自分はどう感じた?」と考えてみると、書きたいことが見つかりやすくなります。
③自分の体験につなげる
「〇〇と思いました。」だけで文章を終えてしまうと、「どうしてそう思ったのか」が伝わりにくくなります。
そんなときは、自分の体験や気持ちを一文付け加えてみるのがおすすめです。
例えば、こんな違いがあります。
❌ 「思いました」で終わっている例
主人公は勇気があってすごいと思いました。
⭕ 自分の体験につなげた例
主人公は勇気があってすごいと思いました。私も転んで泣いている子に勇気を出して声をかけたら、泣き止んでくれたので「勇気を出すことは大切なんだな」と感じました。
このように、「自分も同じような経験がある」「もし自分だったらどうするだろう」と考えてみると、読書感想文に自分らしさが出てきます。
例えば、こんなことでも十分です。
- 学校であった出来事
- 家族との思い出
- 友達との出来事
- 習い事で頑張ったこと
- 自分だったらどうするか

○○ちゃんも、今までに似たようなことってあった?

この前、転んでいる子に声をかけたことがある!

そのお話も書いてみよう!きっと○○ちゃんだけの読書感想文になるよ。
読書感想文は、正解を書く作文ではありません。本を読んで感じたことと、自分の経験をつなげることで、世界に一つだけの読書感想文になります。
よくある質問

ここまで読んで、「これなら書けそう!」と思った方もいれば、まだ少し不安が残っている方もいるかもしれません。
最後に、読書感想文でよくある質問にお答えします。
①書くことが思いつきません
読書感想文で一番多い悩みが、「何を書けばいいかわからない」ということです。
そんなときは、いきなり原稿用紙に向かわなくても大丈夫。
まずは、お子さんと本について話をしてみましょう。
例えば、こんな質問をしてみてください。
- 一番心に残った場面はどこ?
- 一番びっくりしたところは?
- 自分だったらどうすると思った?
- お友達に紹介するとしたら、何て言う?
話しているうちに、「そういえば、ここがおもしろかった!」「この場面は悲しかった!」と、少しずつ気持ちが出てくることがあります。
記事で紹介した「気持ち発見シート」を使えば、質問に答えながら自然と感想を整理できるので、「何を書けばいいかわからない」というお子さんにもおすすめです。

どの場面が一番好きだった?

○○が△△したところ!

どうしてそこが好きだったの?

勇気を出していてかっこよかったから!
このような会話が、そのまま読書感想文の材料になります。
大切なのは、最初から上手な文章を書こうとしないこと。まずは「どう感じたかな?」と気持ちを見つけることから始めてみましょう。
②原稿用紙2枚も埋まりません
「書きたいことはあるけれど、原稿用紙2枚までは届かない…。」という場合は、書き始めから振り返ってみるのがおすすめです。
例えば、
- この本を選んだ理由
- 表紙を見て最初に思ったこと
- タイトルから想像したこと
- 読み始める前にどんな想像をしたのか
などを書き足すだけでも、自然と文章が増えていきます。
また、心に残った場面についても、「うれしかった」「びっくりした」だけで終わらせるのではなく、「どうしてそう思ったのか」まで書くと、より自分らしい読書感想文になります。
読書感想文は、無理にあらすじを長く書いて文字数を増やす必要はありません。
本を読む前・読んでいる途中・読み終わった後と、自分の気持ちを順番に思い出していくと、原稿用紙2枚も書きやすくなります。
③親はどこまで手伝っていい?
「読書感想文は子どもが一人で書かないといけないの?」と悩む保護者の方も多いでしょう。
結論から言うと、小学校低学年のうちは、保護者がサポートしながら進めても大丈夫です。
特に、読書感想文を書き始めたばかりの低学年では、「何を書けばいいか」「どんな順番で書けばいいか」を考えるだけでも一苦労。
そのため、
- 子どもの気持ちを質問で引き出す
- 気持ち発見シートにメモをする
- 「最初・真ん中・最後」の順番を一緒に考える
- 誤字脱字を一緒に確認する
といったサポートは、無理なく進めるための手助けになります。
一方で、
- 子どもの代わりに感想を考える
- 文章をすべて親が書いてしまう
- 「こう書きなさい」と親の考えを押し付ける
のは避けた方がよいでしょう。

最初は『どうしてこの本を選んだの?』から書いてみようか。

うん!

次は一番心に残った場面を書くのはどうだろう!
このように、文章の組み立てを一緒に考えることは、低学年のお子さんにとって大きな助けになります。
大切なのは、文章の内容まで親が決めることではありません。
「何を書くか」は子どもが考え、「どう並べるか」を保護者がサポートする。
そんな気持ちで寄り添えば、お子さんも安心して読書感想文に取り組めますよ。
読書感想文がぐんと書きやすくなる!普段からできる親子の習慣

「読書感想文が苦手…」という子でも、特別な勉強をする必要はありません。
大切なのは、普段から「どう思った?」「どうしてそう感じたの?」と、自分の気持ちを言葉にする機会を少しずつ増やすことです。
読書感想文で必要なのは文章力だけではなく、自分の気持ちを振り返って伝える力。
これは、毎日の親子の会話の中でも自然と育てることができます。
おでかけの帰り道に「何が一番楽しかった?」と聞いてみる
読書感想文を書く力は、本を読んだときだけ身につくものではありません。
おでかけの帰り道も、子どもの「感じたこと」を言葉にする絶好のチャンスです。
例えば、水族館や動物園、公園、テーマパークへ行った帰り道。

今日は何が一番楽しかった?

イルカのショー!

どうしてイルカのショーが一番だったの?

ジャンプがすごかったし、水がかかってびっくりしたから!
この「どうして?」の一言が、子どもの気持ちを言葉にする練習になります。
読書感想文でも、「おもしろかった」だけではなく、「どうしてそう思ったのか」を書くことが大切です。
普段から親子でこんな会話をしておくと、本を読んだあとも自然と自分の気持ちを表現しやすくなります。
外食のあとに「何がおいしかった?」で終わらせない
外食のあとも、気持ちを言葉にする練習ができます。

今日のごはん、何がおいしかった?

ハンバーグ!

どんなところがおいしかったの?

チーズがいっぱい入っていて、とろとろだったから!
「おいしかった」で終わらせず、「どうしてそう思ったの?」と聞いてみるだけで、子どもは理由を考える習慣が身についていきます。
毎日の何気ない会話が、読書感想文を書く力につながっていきます。
「正解」を探さず、子どもの気持ちを受け止める
「もっと面白いことがあったのに、そんなところがおもしろかったの?」
大人から見ると意外な場面を、子どもが一番心に残ったと話すこともあります。
しかし、読書感想文に正解はありません。
大切なのは、大人が正しい答えを教えることではなく、子どもの気持ちを受け止めることです。
「そう思ったんだね。」「そんなところに気づいたんだね!」
そんな一言があるだけで、子どもは「自分の感じたことを話していいんだ」と安心できます。
その積み重ねが、自分の言葉で考え、自分らしい読書感想文を書く力につながっていきます。
読書感想文は夏休みだけの宿題ではありません。
子どもの「感じる力」や「伝える力」を育てるきっかけとして、ぜひ普段の親子の会話も楽しんでみてくださいね。
まとめ

- 読書感想文は、いきなり原稿用紙に書き始めず準備から始める
- 本を選んだ理由や表紙から感じたことも立派な感想になる
- 読みながら心が動いた場面に付箋を貼っておくと書きやすい
- 読み終わった後は親子の会話で気持ちを整理する
- メモにまとめてから文章にするとスムーズに書ける
- 原稿用紙2枚を書くには、あらすじよりも自分の気持ちを書くことが大切
- 自分の体験も入れると世界で一つの読書感想文になる
- 低学年のうちは、親が文章の組み立てをサポートしても大丈夫
- 普段の会話で「どうして?」を増やすことが、感じたことを伝える力につながる
読書感想文は、「上手な文章を書くこと」だけが目的ではありません。
本を読んで何を感じたのかを考え、それを自分の言葉で伝える経験こそが大切です。
特に低学年のうちは、何を書けばいいのかわからず悩むこともありますが、親子の会話を通して少しずつ気持ちを引き出してあげることで、子どもらしい素直な感想文につながります。
夏休みの宿題をきっかけに、「どう感じた?」「どうしてそう思ったの?」という会話を楽しみながら、お子さんだけの読書感想文を完成させてみてくださいね。

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